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Nov 12, 2013

晩秋の色

秋刀魚を焼き、キノコの味噌汁を作り
南瓜を炊き、鮭の白子をポン酢あえにし
その翌朝には、頂きものの綺麗な甘塩鮭を焼く

あっという間に晩秋
うちはもう、炬燵生活です
鍋、おでん、もう既にやっております
はやいなあ、そろそろストーブ出さないと……

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Nov 06, 2013

next gig

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Nov 05, 2013

リズムをとる

 11月4日はいつもと変わらない休日の朝だった。

 信州産の太い葱と鶏肉で出汁を作り、おでんの玉子を縦半分に切ったものを乗せたうどんを、相方と二人で向かい合って食べた。鶏皮のコクと葱の甘みが良く馴染んで、地味だけど良いうどんになった。

 犬の散歩をしてから仕込み。まずはメークインと鶏肉と黒オリーブと玉葱を、シンプルな味付けでグリルに。下拵えしてあったスルメイカの胴は、肉厚なピーマンと一緒にオレガノを効かせ、さっとトマト煮に。それから、少し大きめに切ったブロッコリーと人参と白ネギを、マスタードシードやクローブなどの香りを効かせてマリネにしておいた。

 ネットラジオから"Rock the Casbah"が流れた。拳を握りしめてステップを踏む。相方がサビのフレーズを歌っているのが聞こえる。
 
 玉葱、人参、セロリ、生姜をフープロにかけてからオリーブオイルで炒め、鶏腿肉、万願寺、キノコも炒めあわせ、水と赤ワインとトマト缶を入れてしばらく煮込んでから、スパイスやルーで味を整えてカレーも作っておいた。今晩遅くなるかもしれないから、晩ご飯はカレーかうどんでよろしく頼むと住人に伝える。

 ずっと忸怩たる思いがあった。排外主義者たちの醜悪なデモに対して、直接に対峙することが出来ないままだったから。先陣を切った人たちにはずっとエールを送ってきたが、それもネット上でのことにすぎない。仕事や生活が優先だと頭で分かっていても、その場に向かえない悔しさともどかしさが、ずっと澱のように沈殿していた。

 少し早く家を出て市役所前に向かう。歩きながら、俺は俺のリズムで行こうと心に決める。他のカウンターの人たちと声を合わせることは無いだろう。俺は俺のリズムとタイミングで行く。

 やつらが出発する前から、拡声器での応酬が始まる。ヘラヘラ笑うやつらの顔をひとりひとりしっかり睨みつけ、中指を立て、怒鳴りつける。頭に血が上って帽子を脱いだ。

 直前に「どついたらアカンで」と、友人に釘を差されていた。その時は笑って応えていたけれど、いざ始まれば、どつきに行きそうになる自分を抑えるのに必死だった。

 煮詰められたような醜悪さがどの顔にも張り付いている。やつらには何のリズムも無い。リズムに見捨てられ、リズムが見つからず、虚構への憎しみを滾らせる哀れな顔、顔、顔。

 奴らが通りに出て目の前を通過する。ありったけの声を絞って怒鳴りつけ、力の限り中指を突き立てる。それから俺はほとんど無意識に地下通路を渡り、裏道を走って繁華街の通過点へ先回りした。

 腹が立って腹が立ってしょうが無い。なんであんな糞野郎どもが糞みたいな寝言を喚きながらこの街の通りを歩いているんだ。ふざけんじゃねえよ馬鹿野郎。

 待ち構えていた場所で、脇を通り過ぎた母親と子供の会話が耳に入る。高校生ぐらいの大人しそうな男の子が、母親に短く状況を説明していた。

 「あれがヘイトスピーチやで」

 趣旨らしきもの無い支離滅裂な戯言とカウンターへの応酬ばかりであるためだろう、街宣はまったく街宣の体を成していなかった。偶然この現場に出くわした人たちは、何が起こっているのか掴みにくかったに違いない。見渡すと、多くの人達がビラを配りながら、状況説明に奔走している。この醜悪な現象を取り巻く状況が、色んな意味で前に進んでいることを感じた。

 目の前を通り過ぎる集団に対し、改めてあらん限りの力で中指を突き立て、怒鳴りつける。どいつもこいつも、永井豪のデビルマンの後半に出てきた最低な人間(そして一般市民)たちに酷似した顔をしている。腸が煮えくり返る。

 相方からの電話。マルイの前で待ち合わせることにする。適当な場所にまで移動し、折り返して戻ってくるやつらを待ち構えることにした。

 中学生ぐらいの女の子たちが、「仲良くしようぜ」と書かれた紙を手にしている。カウンターの誰かから貰ったのだろう。

 「便乗!便乗!」

 明るく笑いながら、沿道に立ってやつらが来るのを待っている。見ているだけで涙が滲んだ(今、こうやって思い出すだけで涙が滲みそうになる)。

 やつらが戻ってきた。俺も、相方も、自然に怒鳴り声が出る。何度でも何度でも怒鳴りつけ、中指を立ててやる。お前らに居場所なんかありはしない。

 四条の地下通路に降りて一気に烏丸まで移動し、解散地点の小さな公園に先回りした。親子連れや、子どもたちが、夕闇の中で遊んでいるごく普通の公園を、警官や機動隊員がびっしり囲い込んでいる。

 集合し始めたカウンター勢にせっつかれて、警官たちが公園にいる子どもたちに外に出るよう促し始めた。場違いな俺たちのところに、戸惑ったような表情の警官が近づいてくる。

 「旅行の方ですか? それとも地元の?」
 「地の人間ですよ」
 「今から此処に……」
 「大丈夫ですよ、俺らは大人ですから」
 「そうですか、分かりました」

 そのまま公園の中に座って、俺たち二人はやつらが来るのを待った。何度でも何度でも、お前らに中指を突き立ててやる。俺は俺のリズムで、お前らを怒鳴りつけてやる。貴様らに場所はない。
  
 

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